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高配当株

総合商社の第1四半期決算を比較 コロナ渦でも安定した高配当を継続できる企業はどこか?

8月に入り、7大商社の第1四半期決算が発表されました。

あわせて、これまで未定だった通期見通しも発表されましたが、結果は全社減益。

住友商事に至っては、すでに1,500億円の赤字見通しとなっております。

総合商社は総じて高配当のため、それを理由に保有している方、購入を検討している方は多いでしょう。

しかし、この決算発表をみて、これからも高配当が維持されるのか不安を覚えているかと存じます。

そこで、各社の決算数字をまとめてみましたので、数字を基にどの企業への投資が良いか検証していきます。

本記事がすでに商社株を保有されている方、これから購入を検討されている方の参考となると幸いです。

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総合商社の第1四半期決算を比較 コロナに負けず高配当を継続できる企業は?

2020年4月~6月の第1四半期決算より、大まかに2つのことが分かりました。

1つ目は、伊藤忠・丸紅の非財閥系の健闘。
2つ目は、三菱・三井・住友の財閥系は、高配当維持したこと。

前者は業績面で頑張っているものの、やや配当が物足りない。
後者は配当はたくさんもらえる見込みだが、業績が悪く先行きが不安。

以上の観点を以下のとおり詳しく見ていきましょう。

第一四半期は非財閥系が健闘 伊藤忠・丸紅が有利も配当がイマイチ

上図のとおり、全社前年同期費減益で住友商事に至っては赤字となりました。

ここから読み取れることは、やはりコロナショックの影響が大きかったということです。

では、全社減益のため「どこも買ってはいけないのか?」という疑問が出るかと思いますが、そうではありません。

重要なのは前期と比較して、どれだけ同業他社よりマイナスを押さえられたかです。

上図を見ると、商社No,1といわれる「三菱商事」は77.3%の減益、通期でも62.6%の減益見込みです。

それに対し、2番手で追いかける「伊藤忠商事」は28.9%の減益で乗り切り、通期でも20.2%の減益で着地できる見込みです。

また、前期赤字転落した「丸紅」も前年比10.8%のマイナスと健闘し、通期では黒字復活の見込みとなっております。

以上から、購入するなら減益率の少ない非財閥系2社の株を購入するのが安全と言えるでしょう。

中期で値上がりを狙うなら、上昇トレンドの続く伊藤忠商事か前年度赤字転落でどん底付近からの回復を狙った丸紅が推奨されるでしょう。

しかし、高配当を狙う投資家の場合は、この情報だけでこの2社を購入するのは時期尚早です。

大幅減益でも増配した三菱商事 財閥系は高配当を維持だが配当性向高すぎ

上図は、7大総合商社の配当状況です。

本記事作成時の株価を基に配当利回りを計算すると、前述の2社は利回りが4%を大きく下回っております。

以前はこれくらいでも十分高配当でしたが、株主還元が日本でも積極的に行われるようになってからは、少々物足りない数字です。

伊藤忠商事は上昇トレンドのため、増配しましたが利回りは低下しました。

丸紅は前期が赤字であったため、早々に減配を発表しております。

伊藤忠商事はさらなる値上がりを、丸紅は転落からの回復を見越して買う分にはいいかもしれません。

しかし、高配当を狙うのであれば、今の価格で飛びつく程のメリットはないでしょう。

それでは高配当狙いの場合は、大幅な減益ながら配当を維持または増配した「三菱商事」「三井物産」、赤字ながら70円の配当を出す「住友商事」を購入すればいいのでしょうか?

この3社については、かなりの利益剰余金(個人でいうところの貯金です)があるため、短期的にはおそらく高配当は維持されるでしょう。

しかし、コロナの影響が長引くと、利益を出せない時期が長くなってしまいます。

そうなると高配当を維持できなくなり、無配まではいかないまでも減配の可能性は大いにあると考えられます。

数字から見ても、財閥系3社は配当性向が異常な数字です。

健全な配当性向は高くても50%くらいです。

現状業績が悪いのに株価も配当も高いため、安易に配当狙いで買いに行くのは、数字から見ても明らかに危険です。

現時点ですぐ飛びついて買う企業は一つもない 次の下落を待つのがベター

以上から、現時点では高配当狙いにおける商社株に、買える企業は一つもないと結論づけます。

2020年8月17日発表のGDP速報値が年率-27.8%と戦後最大のマイナスであるのに対し、株価や配当が高止まりしているのはどう考えても異常です。

コロナの影響がこれ以上続くようだと、現在発表されている通期見通しも下方修正されるかもしれません。

安易に飛びつかず、もう少し株価が実体経済に近づいてから購入を検討するべきです。

尚、もし商社の中で購入するとしたら、配当利回りが4%前後になったことを条件に「伊藤忠商事」を推奨しますが、くれぐれも自己責任でお願いします。

終わりに

総合商社は景気敏感株と言われております。

そのため、アベノミクス開始以降は株価も配当も上昇し、大きく儲けられた人は多いでしょう。

しかし、景気後退期に入った現在は、ただ「大手だから潰れない」「配当が高い」だけを理由に投資判断するのは非常に危険です。

配当利回りだけでなく業績や配当性向とあわせて、今後も高配当を続けてもらえそうか、しっかりと調査することが重要です。

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