
2月も中旬に入り、多くの企業の2021年3月期の第3四半期決算が出揃いました。
重要度は前半の決算発表に劣りますが、保有株および購入を検討している銘柄の決算発表は、3ヶ月毎に確認することが重要です。
ここでは概ね予想通りの決算内容が多く出る中、少し気になった4銘柄を振り返ってみます。
【NTT】は期末配当を5円増配
元々、コロナの影響が少なかった通信株。
NTTも同業他社同様、売上はやや落とす見込みであるものの、増益見込みです。
そんな中、今回の決算発表で期末配当を5円増配し、1株配当は105円となることを発表しております。
現在株価が上がっているため配当利回りが3%台まで落ちているため、次の下落局面があれば優先的に買いたい銘柄です。
【旭化成】は純利益を下方修正
旭化成は元々870億円の純利益を見込んでおりましたが、今回の決算発表で710億円へ下方修正しました。
エレクトロニクス事業による火災損失の計上や、ヘルスケア領域における海外関係会社の資本再編に伴う税金費用の発生等によるもの
旭化成 2021年3月期第3四半期決算発表資料より
多くの銘柄が株価を上げている中で失速しておりますが、今回は一時的要因とみていいでしょう。
売上・営業利益・経常利益は情報修正されているため、過度な心配は不要です。
ただ、そもそもここまで大分株価が上がってしまっているため、失速してもなお配当利回りは3%を割り込んでいます。
こちらも次の下落局面を待ってから、購入することをおすすめします。
【JT】は今期減配を発表
JTは12月決算のため、一足先に期末決算発表となりました。
そこで同時に発表された2021年12月期決算見通しで、減配が発表されたことで大きな波紋を呼んでおります。
減配幅は24円で、154円→130円となります。
依然として高配当に変わりがないものの、業績面では陰りを見せております。
実際に1,000人規模の人員削減や工場の閉鎖を発表したことから、タバコ事業で収益を上げることが難しくなってきたことが伺えます。
今のところ推奨銘柄は維持しておりますが、購入する優先度は低めとします。
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【タカラレーベン】は上方修正&増配
今回の決算発表で、純利益を34億円→41億円に上方修正しました。
さらに当初の見通しより利益が出そうだということを受け、期末配当を当初の8円から10円に2円増配としました。
タカラレーベンは推奨銘柄ではありません。
しかし、初期投資が安く済むため、初心者が配当金や株主優待を受け取る経験をするのに向いている銘柄です。
また、今回も見通しの上方修正にあわせて配当も上げるという方針から、株主還元を重要視しているところに好感が持てます。
現在100株35,000円くらいで購入できるため、お試しに買うのはありかと存じます。
終わりに
決算発表は、保有銘柄や購入検討銘柄がある場合、必ず確認をしましょう。
次は4~5月にかけての期末決算の発表、そして来期の見通しが発表されます。
昨年はコロナの影響で来期見通しが未発表の企業が続出しましたが、次回は多くの企業が来期見通しを出してくるはずです。
1年の中でも特に重要となりますので、まだ決算内容をうまく把握できない人は、今のうちにたくさんの決算内容を確認し、練習しておきましょう!