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【第5回】不動産賃貸の裏事情 入居審査は書類内容だけでない!場合によっては人物審査も入ります

第5回は入居審査についてです。

オーナー側は家賃が取れるからといって、誰でも入居させるわけにいきません。

ほとんどの人は、ちゃんと家賃を期日通り支払いまたトラブルなく暮らしていただけますが、中には家賃を期日通りに支払わなかったり、トラブルを起こしたりする入居者が少なからずいるためです。

そのため、どんな物件でも緩い・厳しい問わず入居審査があり、場合によっては入居をお断りするケースもあります。

ここでは、どういった入居審査をしているか詳しく解説いたします。

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本記事の信頼性

私は現役の不動産賃貸の営業マンです。

業界歴は約15年で、現在は元付業者勤務。

今でも毎月10~20件の新規契約をこなしているため、入居審査はほぼ日常業務です。

入居審査を断られる人は少ない。基本的にはそれ程気にしなくてOK

まず、入居審査で断られる人の割合をお伝えします。

これは不動産会社やオーナーによって違いはあるものの、概ね95%は通ります。

そのため、普通の社会人さんは、それ程心配せずとも入居を断られることはまずありません。

では、どういった場合に断られる可能性が高いかを以下解説していきます。

入居審査を断られる人の傾向は?

以下の場合は、普通の社会人さんでも該当すれば入居審査を断られる可能性が高くなります。

※反社会的勢力の人や犯罪者は、発覚した時点で当然審査NGのため割愛します

  1. クレジットカードの滞納
  2. 家賃に対して収入が少なすぎる
  3. 以前、同じ貸主の物件に入居した際、トラブルを起こした
  4. 不動産会社スタッフに対して、著しく態度が悪い

では、順番に解説していきます。

①クレジットカードの滞納

普通の社会人の方で一番可能性が高いのがこのケース。

一見、上場企業に勤めていて書類上問題ない人に見えても、クレジットカードの滞納常習犯は審査に引っ掛かります。

これは私のような不動産業者が見抜くのではなく、保証会社に見抜かれます。

特に信販会社系の保証会社の場合は、即NGで返ってきます。

クレジットカード業界にはブラックリストが存在し、ここに載っている人はどのクレジットカード会社で申込しても結果は一緒です。

現在は多くの物件が保証会社必須で契約することとなりますので、今問題ない人も今後クレジットカードの滞納には気をつけるべきです。

②家賃に対して収入が少なすぎる

例えば、20万円の家賃の物件に年収200万円の人が申込を入れたら、間違いなくNGです。

月収が20万円ないのですから、支払い能力なしと判断されて当然ということは、不動産業界の人でなくとも容易に想像がつくことでしょう。

もちろんここまで極端な申込はありませんが、

「貯金は〇千万円ある」

「元夫から養育費がある」

などなど、貯金の多さや別口からの収入(公的に証明できない収入)があり、支払い能力があることを主張される方がたまにおります。

「何なら今すぐ家賃〇年分お支払いしますよ」

みたいなことを言う人もおりますね。

しかし、貸主側は働いていることと定期的な収入があることを重視しているため、

「資産はあるが、仕事をしていない(やっていても収入が少ない)」

といった人は基本審査NGです。

UR賃貸など預貯金残高で一部受け入れてくれるところもございますが、基本資産が多い人はそれなりの物件をご所望でしょう。

受け入れ先が少ないため、おそらく良い物件は見つからない可能性が高いです。

そのため、仕事はしていないけど資産が潤沢にある人は、賃貸物件を借りるよりいっそ一括で物件を購入することをおすすめします。

その方がよっぽど良い物件にありつける可能性が高くなるでしょう。

③以前、同じ貸主の物件に入居した際、トラブルを起こした

通常、引っ越し前の入居者がどのような生活態度であったかは知る由がありません。

しかし、現在は大手ハウスメーカーを中心に実際の所有者とハウスメーカーの関連会社がサブリース契約を結んでいる物件が多いです。

そのため、現住居から同じハウスメーカーが建築した物件へ引っ越した場合、契約上の貸主は引っ越し後も同一ということがあり得ます。

この場合、これまでの生活態度の履歴が残っているため、エリアや担当者が違ったとしてもトラブルメーカーであれば分かってしまうのです。

そうなると当然、トラブルの再発を恐れて入居を断られる可能性があります。

「契約上の禁止行為を繰り返す」「家賃を滞納する」「過度な要求を貸主や管理会社にする」といった行為は、貸主側へマイナスのイメージを持たれます。

次の引っ越し先も同じ貸主となる場合もあることから、ごみ捨てや生活音など一定のルールは守るよう普段から心がけましょう。

④不動産会社スタッフに対して、著しく態度が悪い

こちらも③と同様、客の人物に関わることです。

案内時や申込手続き時の客の態度が著しく悪いと、場合によっては入居をお断りします。

もちろん審査するのは貸主で不動産会社に審査する権限はありません。

しかし、あまりにも態度が悪い客は、入居後にトラブルを起こしたり過度な要求をしたりするようなトラブルメーカーの可能性ありと判断し、それは貸主へ報告を入れます。

すると、どんなに多くの収入があっても、どんなにいい会社に勤めていても、貸主もトラブルはご免被りたいため審査NGとなるのです。

ただ、この理由で審査NGにするのは、私のような元付業者です。

客付業者の場合、入居させるまでに仲介手数料が取れればそれで終わりのため、客の態度で案内や申込を断ることはありません。

元付業者は、客付業者経由での申込に対し、家賃の支払い能力があるかは当然のこと、入居後にトラブルを起こすような人物でないかも見て審査しているのです。

審査が通らない人の不正な申込手段を紹介

ほとんどの人は、入居審査など考える必要はありません。

上述のような人でなければ、審査はまず通ります。

ただ、やはり100人いたら5人くらいは、上記のような人がいるのも事実です。

では、こういった人達はどうやって賃貸物件を借りているのでしょうか?

①ダミー会社を作り上げて、その会社の社員のふりをする

収入はあっても例えば夜の仕事をしている人などは、真正直に審査しても多くの物件で断られます。

そのため、ダミー会社を作り上げて、そこの社員のふりをして入居審査に挑んでくることがあるのです。
※既存の会社の社員のふりをする場合もあり

ちなみに、収入証明書や雇用契約書を作ってくれる会社というのが存在します。
※普通にうちの会社にもたまにFAXを入れてきます(笑)

「書類作成料〇万円お支払いいただければ、あなたを入居審査に通してあげますよ」

といった業務を生業としているのです。

こういった申込が入った場合、私は経験則で大体申込書を見れば怪しいと気づきます。

怪しいと思ったとき、一番頼りになるのが健康保険証です。

以前保険証の提出を求めたら、いい年して親の扶養だと訳の分からないことを言い出した輩もいました。

この時は、年収500万円と記載がありかつ営業職だというので名刺も要求してみましたが、それすら持ち合わせておりませんでした。

当然審査NGにしました。

収入証明書や在籍証明書は簡単に偽造できますが、健康保険証は難しいため効果抜群です。

保証会社はだいたいブラックな人を判断してくれますが、完璧ではありません。

我々も経験則を生かして、虚偽情報のある申込を見抜いていくのです。

②審査が通る可能性が高い他人に代理契約してもらう

次は、実際入居したい人では審査が通らないため、別の審査が通る人にお願いして、代わりに契約者になってもらう方法です。

賃貸契約上入居者は特定する必要があるため、申告のない人が入居するのは立派な契約違反です。

※親契約で学生の子供を入居させるような、代理契約は問題ありません。

大した年収がないのに何十万円もする家賃のマンションに一人で入居している女性(いわゆる港区女子)が、パトロン名義で入居しているのが典型的な例です。

契約者は年収が高いため、用途を「セカンドハウス」にすれば大抵保証会社の審査は通ってしまいます。

ただ、このパターンも会ったときの人柄と申込書面、申込している物件を勘案すれば見抜くことは可能です。

また、貸主側は皆さんが思っている以上に「入居理由」を気にしています。

入居理由がはっきりしない人、上記のような代理契約している疑いのある人は、審査NGとなる可能性があるのです。

入居審査に通らない可能性が高い人まとめ

  • 無職または申込物件に対して年収が著しく低い人(預貯金額はほぼ考慮されません)
  • クレジットカードの滞納が続いている人
  • 過去に同一オーナーの物件でトラブルを起こした人
  • 不動産会社のスタッフに対する態度が著しく悪い人

まず、雇用形態問わず働いていることが前提となり、かつ申込物件の家賃に対して年収が3割前後以内に収まっていることが最低条件となります。

逆にここが問題なければ、クレジットカードの滞納や人物的に難ありの人以外、ほぼ入居審査の心配はありません。

ただ、オーナーの方も人物的に難がある人もいるため、訳の分からない理由で審査を断られる場合があります。

その場合は、対オーナーで入居後トラブルになる可能性があるため、こっちから願い下げだという考えでさっさと他の物件を探しましょう。

もし審査が通りにくい人になってしまったら

入居審査の緩い・厳しいは、物件のオーナーや管理会社によって違ってきます。

私の勤務先は前述のとおり厳しく行いますが、けっこう「保証会社さえ通ってしまえばOK」というオーナーが多いことも事実です。

最近は投資目的の強い中国人オーナーも多く、そういったオーナーは家賃収入以外興味がありません。

こういった物件なら審査は緩いですし、もし先程紹介したような不正なやり方で申込を入れても受け入れてくれるでしょう。

また、私のところに物件探しに来たら紹介できる物件は1つもありませんが、審査の通りにくい人をむしろ積極的に物件探ししてくれる不動産会社もございます。

審査の通りにくい人になってしまったら、こういった不動産会社に足を運べば、審査の緩い物件を紹介してくれます。

しかし、審査の緩い物件には、同じような属性の人が集まる傾向にあります。

「類は友を呼ぶ」とうことですね。

そのため、審査の緩い物件は共用部が荒れていたり、頻繁に騒音トラブルがあったりと決して住みやすい物件ではありません。

やはり、ある程度どんな物件にでも住めるよう、最低限仕事をして収入を得て、契約上や慣習上の一般的なルールを守っていることが重要です。

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