この記事では、FP3級試験のリスク管理分野でよく出題される
死亡保険金と税金について
解説していきます。
生命保険契約において、契約者(=保険料負担者)が夫、被保険者が妻、死亡保険金受取人が子である場合、子が受け取る死亡保険金は、( )の課税対象となる。
1)相続税
2019年5月出題から一部抜粋 出典:イチから身につくFP3級合格のトリセツ 速習問題集
2)贈与税
3)所得税
こんな感じで出題されます。
結論、この問題の正解は「 2)贈与税」ですが、正解への道筋が個人的に覚えにくいと感じました。
そこで、この記事では2つのステップで、簡単に回答にたどり着ける方法を紹介します。
この記事を読むことで、苦手な難問を得点源にすることができるようになります!
是非この記事に書いていることをマスターして、FP3級試験の合格へ一歩近づきましょう!!
尚、この記事はLECから出版されているテキスト・問題集
イチから身につくFP3級合格のトリセツ
を利用しています。
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前提:「保険契約者」「被保険者」「保険金受取人」の意味を覚える
まず、生命保険の問題では、
「保険契約者」「被保険者」「保険金受取人」
の3つが何であるか理解しなければ始まりません。
もしここが分からない人は、まずは以下の内容から覚えて下さい。
※3つの違いが分かる人は、次の見出しへ進みましょう。
保険契約者とは?
だいたい問題にも書いてありますが、
保険料を支払っている人
のこと
保険契約者については、これだけ覚えていれば大丈夫です。
被保険者とは?
「被」なので、受ける人の意味。
今回は死亡保険なので、
亡くなったら保険金が支払われる対象の人
と覚えましょう。
保険契約者(保険料を支払っている人)が亡くなっても、保険金は下りません!
保険金受取人とは?
さすがに説明不要かと存じますが、被保険者が亡くなったとき
保険金を受け取れる人
のことです。
2つのステップから〇〇税が課されるかを導き出す
では、ここからが本題
死亡保険金と税金の問題にエンカウントしたら、問題に対し以下の質問を2つぶつけてみましょう。
① 保険契約者と被保険者は同一人物ですか?
② ①が「いいえ」の場合、保険金受取人は保険契約者と同一人物ですか?
①の質問の回答が「はい」なら「相続税」確定
もし保険契約者(保険料を支払う人)と被保険者(保険金支払いの対象者)が同一人物なら
保険金を受取る人は別の人
になります。
だいたいが、妻や子供になるでしょう。
そして、本人(夫とします)が亡くなって、その財産が妻や子へ移行するわけですから、当然答えは
相続税
となりますね。
このパターンが一般的な死亡保険の仕組みなので、まずはここを押さえておきましょう。
稼ぎ頭のご主人が亡くなり、専業主婦の妻がその後の生活費に困らないよう備える
これが、もともと生命保険が設けられた一般原則です。
①の質問が「いいえ」なら②に進む
①の質問が「いいえ」で、保険契約者と被保険者が同一人物でなければ、②の質問に進みます。
次に着目するのは「保険金受取人」
もし②の答えが「はい」だった場合、保険契約者と保険金受取人が同一人物
お金(保険金)を支払った(投資した)人に、お金が戻ってくるわけですから
所得税(一時所得)
となります。
あとは消去法・・・②の質問が「いいえ」なら答えは贈与税です。
登場人物が3人(全部違う人)なら贈与税
登場人物が3人なら贈与税
と覚えるのも悪くありません。
それから保険契約者と被保険者を見て、
・同一人物 → 相続税
・違う人物 → 所得税
といった感じで、正解を導くことができます。
死亡保険金と税金の問題の試験時の対策は?
保険契約者 → A
被保険者 → B
保険金受取人 → C
といった感じで、一旦記号に置き換えましょう。
A = B なら 相続税
A = C なら 所得税
A B C がすべて違う人物 贈与税
漢字のままだと分かりにくいので、記号にしてしまうのがポイントです。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
死亡保険金が何税に該当するかの問題は、高確率で出題されます。
まずは、保険契約者・被保険者・保険金受取人の意味を覚えること
次に、それぞれをA・B・Cと記号にし、問題に対して
① 保険契約者と被保険者は同一人物ですか?
② ①が「いいえ」の場合、保険金受取人は保険契約者と同一人物ですか?
の質問をぶつけましょう。
A・B・Cがすべて違う人物なら「贈与税」から逆算しても問題ございません。
自分なりにやりやすい、覚えやすいやり方を確立し、得点源とできるようにしましょう。