この記事は、2007年から主に不動産業界にいる私が、
正直不動産(2話)
を視聴しドラマの中で出てきた専門用語を解説しております。
最初に、私の不動産に関するプロフィールを紹介
投稿者の不動産歴
私は現役の不動産賃貸の営業マン(宅建士持ち)
業界歴は約15年で、元付業者勤務になります。
客付業者にいたこともありますが、営業力は欠片もないのですぐ辞めました(笑)
今は手元にある物件だけで、のうのうと月平均100万円くらいの売上を上げております。
ドラマを見て
不動産屋の裏側って実際どうなっているの?
正直不動産を見て、不動産についてもっと深く知りたい!
といった不動産について興味がある人は、是非読み進めていただければと存じます。
逆に
山Pが見れるだけで十分!!
って俳優やストーリ自体に興味がある人は、ご退場いただいた方がいいかも(笑)
さて、この記事では、
ポイント
- 媒介契約の種類と違い
- 申込した物件の家賃が上がるなんて、現実でもあり得るの?
- おとり広告って何?
- 賃貸の預かり金
について解説していきます。
こういう人にオススメの記事
- これから引っ越しを考えている人
- これから自宅の売却を考えている人
にはぜひ覚えて役立ててほしい内容
この記事を読むことで、不動産知識を高め、もっとこのドラマを楽しく視聴いただけると幸いです。
原作マンガもあるので、興味ある人はどうぞ👍
ドラマが好評でけっこう売れているようなので、アマゾンでなくなったら楽天他でお探し下さい。
ネタバレ注意! 正直不動産第2話のあらすじ
第1話で「嘘をつけなくなる呪い」にかかった山P(笑)
そのせいで、営業成績はガタ落ち⇩
トップの座はライバルの市原隼人に奪われる。
売主からの媒介依頼で一般媒介進めるとか・・・賃貸やっている私でもあり得ないこと提案していたし(笑)
そんな中、市原が取った賃貸申込でトラブル発生
内容は申込後の家賃10,000円アップとのことで、申込客が炎上するのは必至!
それを営業成績イマイチの山Pに、詳細も言わず降ってくる嫌がらせ
結局、嘘のつけない山Pは、真実だけでオーナー交渉、商談を成立させるが、、、
第3話へ続く・・・
媒介契約の種類と違い
売主が物件を売ろうとしたら、まず不動産会社と媒介契約を結びます。
媒介契約は以下の3つ
媒介契約の種類
- 専属専任媒介契約
- 専任媒介契約
- 一般媒介契約
専任媒介と一般媒介の違い
「専任媒介」と「一般媒介」の違いから解説
専任媒介契約と一般媒介契約の違い
- 専任媒介契約 → 1社だけに売却依頼
- 一般媒介契約 → 複数の不動産会社へ売却依頼
まず、専任媒介契約のメリットとしては、
何かあったときの責任の所在が明らか
なこと
1社しか請け負っていないのですから、
・募集中の物件内で事故(鍵の紛失など)
・いつまで経っても売れない
なんてことにならないよう、基本きちんと物件や鍵の管理と募集活動を行ってくれます。
一方、一般媒介契約のメリットは、
複数の不動産業者が紹介できる
ということ
1社だけにお願いするより、多くのお客さんの目に触れる可能性があります。
一方、専任媒介契約のデメリットは、
物件を囲われる(他の不動産業者に隠す)
こと
第1話で出てきた仲介手数料の「両手取り」・・・
多くの不動産営業マンは、これを狙っています。
そのため、まだ申込が入っていない物件でも、
申込入っちゃったので、募集終了です!
って言われてしまうことがあるのです。
次に、一般媒介契約のデメリットは、
一般媒介契約のデメリット
- 責任の所在が不確か
- 不動産業者は決めないと売上0のため、確実に売上が見込める専任より本気になれない
ということ
要約すると、専任媒介契約のメリットの逆
一般媒介契約とったけど、この売主の条件厳しい・・・
依頼されているのうちだけじゃないから、適当でいいや
募集中の物件の鍵紛失した言われても、うち以外にも頼んでるんだし責任取れんよ
って感じになるのです。
結論:専任または専属専任で媒介契約するのが無難
売却の場合も賃貸の場合も、基本
1社のみに依頼する
のが経験上正解です。
理由としては、
ポイント
物件を囲われる恐れがあるが、それは自分達で決められる優良物件に限る
条件並み~厳しい物件は、レインズへの掲載が義務付けられているため、基本どの不動産業者も紹介できる
ということ
ちなみに、「レインズ」とは、
不動産業者のみが閲覧できる物件サイト
です。
ここに掲載されていれば、日本全国どの不動産業者が紹介することができます。
もはや一般媒介契約にするメリットはどこにもないのです!
仮に、頼んだ1社の対応が悪かったり、いつまで経っても決めてくれなかったりしたら、
媒介契約を解除して、他の不動産業者へ依頼
しましょう。
ちなみに 専属専任媒介契約と専任媒介契約との違い
専属専任媒介契約だと、売主が自分で買い手を探すことができない(専任媒介契約はOK)
例:売主が「友人に売ることにしたから、募集終了でいっすよ」ってことができなくなります。
申込した物件の家賃が上がるなんて、現実でもあり得るの?
申込した物件が、後になって家賃が上がる・・・そんなこと現実でもあり得るのか・・・
A.普通にあり得ます
途中から家賃が上がる主なパターン
リフォーム前 → とりあえず前の家賃条件で募集して
リフォーム後 → すごいお金かかったから家賃10,000円アップで募集して
すでに申込が入っているか否かはともかく、最初の募集よりあとからアップは、何度も見てきています。
当然、借り手からしたら気分悪いし、余計にお金かかるのでいいことないですよね💦
しかし結論として、
契約前の状況で元の賃料で契約することは、ほぼ不可能
弁護士にも確認したことあるけど、申込段階では訴訟になってもオーナー有利なのだそう・・・
だから、ドラマの山Pが5,000円増まで交渉できたのは、比較的良いパフォーマンスなんです。
一応、同じような目に遭ったとしたら
もし申込後に家賃アップされたら
- ダメ元で戻せないか交渉してもらう
- まだ予算内なら、渋々契約する
- 「そんなオーナーこっちから願い下げ」と他の物件を探す
といった行動を取るくらいでしょうか・・・
ただ、私の経験上、クレームつけて貴重な時間を無駄にするのは止めた方がいい
元に戻せず予算オーバーであるなら、スパっと次の物件探しに向かうことをオススメします。
おとり広告って何?
おとり広告とは、
募集終了または募集していない優良物件情報をネット掲載し、とりあえず来店を促す行為
です。
当然募集されていない物件なのですから、来店してもその物件は契約できません。
とりあえず来店させて、
ポイント
- 他の不動産屋に行かれないようにする
- 他の物件で成約させる
のが不動産屋の狙いです。
明らかなおとり広告は、スーモをはじめ大手ポータルサイトでは随分と厳格になりました。
しかし、とはいえまだそれなりにあるのが現実・・・
まあ、単純なネットから落とし忘れもあるため、おとり広告の線引きは微妙ですが、
おとり広告で来店させられた
と感じたら、その不動産屋とはあまり関わらない方が無難です。
ちなみに、私の場合は逆で、接客数を減らしたいので全くやりません。
私は元付業者なので、物件案内以外にも多くの業務があるから・・・
下手に人気物件が出ると問い合わせが殺到するため、
決まったら速攻ネットから落とします
不動産会社によって、考え方はぜんぜん違うってことですね(笑)
賃貸の預かり金
これは、若干グレーな問題
基本的に賃貸では、預かり金などなく契約時1回で契約金を支払われるのが望ましいです。
少なくとも、キャンセルして契約にならないのに預かり金返さないはレッドカード
ちなみに、私の場合は
ポイント
- 新築で未完成
- 退去前で内見できない
のいずれかなら、預かり金を徴収することがあります。
理由は預からないで申込取ると、平気で音信不通になる奴多いから
私は、預かり金の件はちゃんと書面にして、事前に説明しております。
その書面は弁護士に見せて問題ない言われているので、お金を事前に預かること自体が違法ではない模様
違法なら、そもそもドラマでそんなシーンやらないですよね💦
尚、預かり金は
預かり金の行方
- 契約になったら契約金の一部に充当
- 契約にならなかったら返金(振込手数料は取るよ)
となります。
ただ、山Pが言うように、まともでない不動産屋はマジでキャンセルしても、なかなか返してくれません。
基本的に、内見しようとしないと、
申込とお金の預け入れは契約することを大前提
として行うようにしましょう。
それで、無用なトラブルは避けられます。
ちなみに 売買の手付金は返ってこない?
賃貸の預かり金と似たようなもので、売買には「手付金」というものが存在します。
こちらは法的にも根拠があり、ホワイトなもの
もし売買契約をキャンセルする場合、買主は手付金を放棄しなければなりません。
反対に、売主の方が売買契約をキャンセルする場合、手付金の倍額を買主に支払う必要があります。
売買は金額が大きく募集できない期間があると、売主は賃貸より大きな不利益となります。
そして買う方も大きな買い物ですから、急に売主に売るのを止められてはたまったものではありません。
そこで、双方の保護の観点から、手付金という制度が存在しているのですね。
まとめ
最後に、この記事の要点をまとめます。
・物件の売却を考えている人
専任か専属専任で媒介契約を結ぶべき
・申込後賃料増額されたら
予算内なら妥協して契約するか、さっさとキャンセルして次を探す
・おとり広告に出会ったら
その不動産屋とは関わらないこと
・預かり金を求められたら
契約する強い意志があるなら、預けるのはあり
第2話も、不動産やっていればよくあるトラブルが取り上げられており、一般の方にも役立つ内容でした。
第3話は予告見る限り、「ペアローン」の話が出てきそうですね。
次の放送(録画を後から見ますが・・・)が待ち遠しいです!
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