インデックス投資において、分配金は必要ありません。
お金がもらえるのに、必要ないってどういうことなの?
といった疑問にお答えします。
よく投資信託では毎月分配金が出ることを売りにしている商品がありますが、むしろデメリットです。
本記事では、分配金がない方が有利な理由を解説していきます。
インデックス投資において分配金は不要 その理由とは?
分配金が支払われるデメリットは、以下のとおり。
・分配金が支払われると、投資信託自体の価値が下がる
・分配金を受け取ると、税金分損をする
分配金が支払われると、投資信託自体の価値が下がる
分配金は投資信託の資産から支払われます。
表にすると↓の図のような感じ。
分配前の投資信託の資産を「100」とすると、分配金が資産の3%支払われた場合、資産価値は「97」に減ってしまいます。
ただ、分配された「3」は現金として手元に戻ってくるので、
別に、自分の手元に3あってもトータル100になるんだから、問題なくね?
という意見もあるかと思います。
しかし、実はここに落とし穴があるのです。
分配金を受け取ると、税金分損をする
分配金は利益とみなされます。
そのため、受け取った分配金には税金がかかってしまいます。
イメージは下図のとおり。
税金は利益の約20%かかるので、分配金が3なら税金0.6が引かれます。
結果、分配前「100」あった価値が、分配後「99.4」に減ってしまうのです。
インデックス投資は、長期で大きな資産を形成するための投資手法。
そのため、分配金を受け取りその都度税金がかかることは、大きな損失となってしまうのですね。
※分配金の種類について
分配金には普通分配金と特別分配金があります。
資産価値が上がった際の分配金が「普通分配金」、資産価値が上がらなかった際の分配金が「特別分配金」です。
普通分配金は「資産が上がった」→「利益が出た」となるため、税金が発生します。
一方、特別分配金は「資産価値が変わらない」→「利益が出てない」となるため、税金は発生しません。
そのため、一見特別分配金は非課税でいいことのように思えます。
しかし、そもそも運用で利益が出ておらず資産価値が下がっているため、トータル的にマイナスです。
このような儲かってないのに分配金を出すことを売りにした投資信託には、手を出さないのが賢明です。
インデックス投資では分配金は受け取らず、再投資し複利効果を
インデックス投資では、株式の配当金をもらって稼ぐようなこと(インカムゲイン)が目的ではありません。
投資信託自体の価値が上がり、将来高く売却すること(キャピタルゲイン)を目的としています。
そのため、分配金を受け取るたびに税金が引かれるのは、非常にもったいないです。
投資信託の積立て設定の画面で、分配金を「受取る」か「再投資」するか選択することができます。
※SBI証券の場合、下図のとおり保有証券一覧の一番右側で変更が可能です。
この設定を「再投資」に設定しておけば、分配金の支払いが発生しても即再投資することができます。
また、再投資には複利の効果があります。(こちらの方が重要)
分配金を受け取った場合と再投資した場合と比較すると、将来現金に戻した際受け取ることができる金額に大きな差が出ます。
このように、再投資には大きなメリットがあるので、極力分配金は受け取らないようにして下さい。
複利効果は、下記金融庁のサイトで計算できますよ。
金融庁サイト内より
まとめ
最後に、本記事のまとめです。
・分配金が支払われると、投資信託自体の価値が下がってしまう
・分配金を受け取ってしまうと、税金分損をする
・分配金は受け取らず、再投資すると複利効果が得られます
インデックス投資は未来の自分に対する投資で、目先の利益のためにする投資ではありません。
分配金を受け取ってしまうと税金分損する他、再投資して複利の効果を得ることができなくなってしまいます。
最初の積立て設定をする際、必ず再投資にして分配金を受け取らないようにするのがポイントです。
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