7月が終わったので、普通に定例の日本株保有銘柄の公開・・・といつもの調子で進めていこうと思ったら
令和のブラックマンデー
という、未曽有の大暴落に見舞われました。
植田ショック
と命名されるかもしれませんが、とにかく将来なんらかの歴史的暴落として名前がつくでしょう。
夏はゲリラ豪雨と雷が、もはや風物詩となりつつありますが、株式市場までとんでもないことになっております。
今回は通常のお知らせに加え、私の15年の投資経験に基づいた
- 相場への向き合い方、考え方
- 今後の戦略
について、触れていこうかと思います。
- これまでも配当株投資をされている方
- 新NISA開始を機に投資を始められた方
- これから配当株投資をしようかなと考えている方
は、是非どの銘柄を購入していこうかなど、ご参考いただければと存じます。
尚、私の主力・準主力としている30銘柄は下記の記事に掲載しております。よろしければ、こちらもご一読下さい。
※少し銘柄入れ替えを行っております
-
厳選30銘柄公開:日本株で高配当ポートフォリオを作るとしたら?
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2024年7月時点:日本高配当株の保有銘柄一覧
2024年6月末:+337万円 → 2024年7月末:+356万円
8月1日を迎えた段階では、まだこんなに含み益があったんですね・・・それが1週間足らずで含み益は200万円以下まで落ちてしまいました。
7月は前半が絶好調で、日経平均が史上最高値更新しているときは、370万円程の含み益に
その後もはや何が原因で不調になったか忘れました(今がひどすぎて記憶が飛んだ)が、下旬に失速・・・ただ最後「三菱商事」の決算がよく総資産2000万円を維持できた・・・めでたしめでたし、で終わる算段でした。
それが、ブログを書くまでに
8/1 -29万円
8/2 -57万円
8/5 -102万円
と、個人の1日でのマイナス記録を毎営業日更新していく始末・・・
しかもこれ・・・日本株だけでのマイナス
オルカン、S&P500、米国ETFなど、他投資信託の資産も相当やられているので、7月上旬比では250万円程度の資産が削られました。
今月の仲間入り・お別れ銘柄
今月の仲間入り
- NTT 100株
- キリンHD 100株
NTTは定例購入なので説明を省きます。
キリンは少し高かったのですが、
日経が最高値更新で買い場がなくなるかも
との機会損失を恐れて、買ってしまいました。
結果は、今買った方が当然安かったのですが、その時は知る由もありません。
キリンHDを購入した理由
買った理由は以下のとおり
・ファンケル買収を好感
・機会損失の防止
・株主優待を増やしたい
まず、本業のお酒は健康と真逆の業態ですが、キリンは健康的な事業も展開しております。
もともと、「協和発酵キリン」が傘下にあり、さらに「ファンケル」も傘下に入れたことで、健康ビジネスが拡大していくと思われます。
私は酒もタバコもはっきり言ってしまえば、嫌いです。そのため、JT・アサヒ・キリンは、目をつけてはいたけれど、これまであまり買ってきませんでした。
また、アサヒとキリンを比べると、どうしても業績面はアサヒに軍配が上がります。ただ、直近3年ほどでキリンは大分収益が改善されました。
以前のように配当性向が高すぎる状況は解消されております。
そうなると、手ごろな価格で買えるキリンを買おうか、と購入を決めた次第です。株主優待もビールだけでなく清涼飲料水も選べるので、子供も喜びます。
アサヒは50万円くらい単元買うのにかかるので、分割待ちかなぁと思っています。機会があればアサヒも購入したいですね。
未経験の暴落をむかえて思うこと
8月上旬に起こった暴落を踏まえ、私の考えや戦略をお伝えします。
私の投資歴15年の経験に基づいた考え方なので、正解かは分かりません。
リーマンショックを経験していないため、私でもはじめての局面です。ただ、この発信が悩める投資家さんの役に立てばこれ幸いです。
暴落がきたらやるべきこと
あくまで、長期・配当株投資であることが前提となります。短期トレードでどうしていいかは私には分かりませんので、得意な方の意見を参考下さい。(たぶん、素早く損切りだと思いますが)
では、やるべきことですが、
何もしない
これに限ります。
メンタルが弱い人に至っては、相場を見ることすら止めて下さい。
大丈夫な人は眺めていれば良いでしょう。
そして、余裕があれば
購入する銘柄・優先順位を決める
のです。
底がいくらになるかは、誰も分かりません。なので、一定期間経って落ち着くまでは、安易に買いに入ってはいけません。
これで終わる可能性もゼロではありませんが、経験上、まだ始まったばかりの可能性の方が高いです。
これまでのように「下がったら買えばすぐ上がる」といった安易な考えは捨てましょう。
なぜなら、8/5の下げ幅は日本人が初めて経験したレベルだったのですから
中央銀行の金融政策とアメリカ経済が相場を動かす
7/31時点で利上げの発表はありました。でも、その日はむしろ株価が上がっております。
しかし、その後の植田総裁の発言から、
さらなる利上げを示唆
する発言を海外勢が受け、一気に売り込まれしました。(アメリカの指標など細かく見ていなかったので、そちらにも要因あったかもしれませんが)
今回の日銀の意思表示は、簡単に言うと
アベノミクスの金融緩和の終焉
を大々的に公表したようなもの
つまり、今後は株価が大きく下げても日銀は買い支えてくれません。
そして、とどめの一撃はアメリカの雇用統計でしょう。新規雇用者数・失業率ともに市場予想を大きく下回りました。
アメリカの雇用統計はだいたい第一金曜日に発表されるため、日本では翌月曜日にその影響が出ます。
今回、暴落した原因をまとめると、
・利上げ発表は直接の原因ではない
・植田総裁発言から追加利上げ示唆
・日米金利差が縮小し、円高に大きく動くと予想
・円安で恩恵を受けてきた大企業の収益悪化を懸念
・経済の中心アメリカの雇用悪化→景気減速懸念
結局、日本単独だと、ここまで下がらなかったかもしれませんが、アメリカの日本と真逆の金融政策と景気減速懸念から、このような惨事になったと思われます。
このように、中央銀行の政策変更は、市場に大きな影響を与えます。そして、近未来の方向性が決まってしまいます。
よって、今回の下げはここ数年あったような下落とは訳が違い、
下がったら買えばいいや
のこれまでのスタンスは、あらためる必要があるのです。
暴落はチャンスだが、震源地は避けること
これまでの歴史を振り返ると、暴落は買いです。
ただ、予算の限られている個人は、まだまだ下がる懸念がある状況で、安易に買ってはいけません。
まず前述のとおり
買う銘柄をピックアップ
しましょう。
さらに、その中でも
優先順位
をつけましょう。
あとは、優先順位の高い銘柄が自分が納得いく株価になったら、順番に買っていくだけです。
ただ、経験上、
震源地に近い銘柄
ほど、戻りが鈍いです。
分かりやすい例でいくと東日本大震災
私は震源のど真ん中である「東京電力」を買いにいき、痛い目を見ました。
今回、どこが震源地か分かりにくいですが、金融セクターはあまり触れない方がいいかもしれません。
メガバンク他銀行、オリックス等のリース、東京海上等の保険
ここは8/5にストップ安をつけた銘柄が多く、戻るのに時間がかかるかもしれません。
やっぱり暴落に強い通信セクター
通信セクターは、このところの株価高騰の影に隠れていました。
しかし、8/5の大暴落でも「KDDI」は14時くらいまでプラスを保っており、暴落時にも強さ・安定感を発揮しております。これは、2020年のコロナショック時にも同じことを感じました。
他セクターと比べあまり下がっていないため激安で買えることはありませんが、通信セクターの比率が低い方は、これを機に少しポートフォリオに占める割合を増やしてもいいかもしれません。
「NTT」は150円程で買えるので、私のように毎月購入がしやすいですよ。
また、他に強さを発揮したセクターは「食料品」。今年買ったNISA枠はマイナスだらけですが、「明治HD」は下落幅が小さく、私の買い値に対しプラス圏で耐え続けました。
「ヤクルト」も下落幅は普通の悪い日くらいで済んでいましたね。ただ、8/6の大高騰している日にマイナス圏で推移していますが(笑)
今回の暴落の原因のひとつに、急激な円高があります。食料品セクターは円安がデメリットになるため、円高に振れたことでマイナスを和らげたと言えるのではないでしょうか。
とにかく、暴落に備え、
暴落に強い銘柄をポートフォリオに入れる
ことを、普段から心がけていきましょう。
終わりに
日経平均は史上最高値更新に沸いた春先から、1日の下げ幅の記録更新という、これまで経験したことがないフェーズに突入しました。
前述のとおり、日銀が明確に金融政策を変更したため、これまでのように下げたら単純に買えば勝てる時代は終焉を迎えたと言っていいでしょう。
日銀が下支えしない、円高に振れる、となると、いよいよ企業努力による収益アップが安定した株価と配当に繋がります。
目先の株価に振り回されておりますが、重要なのはこんな時こそ企業業績です。
四半期決算をしっかり確認し、投資先を選定していくのがますます重要になります。
今、決算発表が陰ながら続いておりますので、そちらも忘れず確認していきましょう。
それでは、ここまでお読みいただき、ありがとうございました。