今から約5年前・・・2018年に出版された「個人投資家cis氏」著
高配当株投資の本ではない。むしろ真逆の本・・・書籍の中で「高配当株は儲からない」と記されている。
それでも、高配当株投資をしている人に一度は読んでほしい一冊
この本の3つのポイント
- キャピタル(値上がり)狙いで勝てる人の決断力・思考力は半端ない
- これ程資産を築いた人でも、億単位で敗北する
- 勝っている人の考え方は意外とシンプル
この本を読むと、キャピタル狙いで勝つことがいかに難しいか分かる。
そのため、いい意味でキャピタル狙いに諦めがつき、一般人には高配当株投資やインデックス投資が向いていると再認識できます。
また、シンプルな考えが良い結果に結びつくことが分かるし、そこから高配当株・インデックス投資の参考となることも!
投資スタイルを超越して非常に有益なことが書かれた一冊・・・是非一度投資する人は読んでいただきたい。
一人の力で日経平均を動かせる男の投資哲学の概要
この本の概要は以下のとおり
ポイント
- 2005年ジェイコム株誤発注事件での対応がマジ神
- ライブドアショックで大負け。凄腕の投資家でも大負けする
- 戦略はシンプル。上がり続ける株を買うだけ
その他、ゲームや麻雀、競馬の話もありますが、その辺は実際に購入して読んでみて下さい。
投資以外の話も面白いし有益です。
2005年ジェイコム株誤発注事件での対応がマジ神
事件発生時、本に記載されていることを何時間も何日も考えて利益を出したのではない。
瞬時に考え秒で決断・行動し、大きな利益を生み出しています。
私には考え付くこともできないし、もし考えに至っても、おそらく手は動かないだろう。
ただ相場を眺めているだけで終わると思います。
株で大きく勝つ人の思考力と決断・実行力は、常人ではマネできない。
ライブドアショックで大負け。凄腕の投資家でも大負けする
はじめに1000万円溶かし、億を築いてからも1日で5億負けることも!?
5億も負けたら、普通の人は精神的に耐えられない。(そもそも持っていないのでそんなに負けられない)
こんな人でも億負けるのだ・・・我々常人が数百万負けるのは当たり前
どんな人でも株で負けるときがある
だから、有名な投資家が薦めた株をそのまま鵜吞みにして買っても負けるのだ。
戦略はシンプル。上がり続ける株を買うだけ
上がり続ける株は上がり、下がり続ける株は下がる
上がり続けている株を買い、上がっている株が下がったら売る・・・これだけ
業績・財務・テクニカル指標を使った難しい話はない。
とにかく市場の流れに身を任せる・・・
それ以外の逆張り的考えは、自分勝手な思い込みに過ぎない。
株式投資の真意をついた一言だと、私は思いました。
高配当株投資やインデックス投資にも活用できる考え方
前述のとおり、本書は高配当株投資やインデックス投資向けの本ではありません。
しかし、別の投資手法でもこの本から得られ活かせることはあります。
高配当株投資で活かす
高配当株投資は配当金狙い
でも、減配・無配のリスクを避けるため、優良銘柄を厳選する必要があります。
上がり続けている高配当株のみ買うことで、減配リスクを減らすことができるのです。
また、「上がり続けている」は株価ではなく1株配当に置き換えても〇
逆に高配当だが、株価や1株配当が下がり続けている株を買わないようにすれば、自ずと結果はついてくるでしょう。
インデックス投資で活かす
上がり続けている株 → 全世界株式(オルカン)・S&P500
オルカンかS&P500指数に連動した投資信託、ETFを買うことで、上がり続けている株を買うことができる。
短期的には下落することもあるが、15年以上のスパンで見れば、過去どこを切り取っても負けた歴史はない。
実はインデックス投資をするだけで、上がり続ける株を買うことは自ずとできているのだ!
総評
テクニカル指標を使った小細工をするより、勝っている人の投資哲学を学ぶ方が重要
そして、勝っている人は意外と物事をシンプルに考えるものです。
インデックス投資は、シンプルかつ上がり続けている株を買っている・・・
だから結果が出ているんだなぁ、と納得しました。
また、高配当株投資でも同じことが言えます。
利回りの高い株ばかり買っても、業績悪く株価が下がっているようでは、減配・無配に株価下落とダブルパンチを食らうのも頷けます。
結局、どんな投資手法にも通ずることがあるんだなぁ、と思わされた一冊でした。
本記事を読んでいただき、興味が出た方は、是非一度ご一読下さい。